星が降る夜に君を恋う
はじまり
俺には彼女がいた。
今日はクラスマッチだ。
みんな張り切っている。
彼女の名前は奏だ。
体育祭の中盤で奏が倒れたと聞き、すぐさま俺は保健室に行った。
そこではベッドで横になっている奏がいた。
先生は水分もあんまり取らなかったらしいから熱中症だよと言った。
そう、今になって思うことだがこの頃から奏の体はおかしかった。
俺はそうしてあの時、奏が小さな背中に大きなものを背負っていたことを気づいてやれなかったんだろう。
俺は、彼氏失格だ。