イケオジ紳士は年の離れた彼女を一途に愛し抜く
窓の外に広がる夜景よりも美しいエンゲージリングが、薬指を静かにすべっていく様子は感動的で胸が熱くなってしまった。

「うん。よく似合っている」

「ありがとう。大切にします」

「うん」

私の薬指で光を放つエンゲージリングを見て、宗ちゃんが満足げに微笑む。

「ひまりちゃんと三人で幸せになろう」

「はい」

私だけでなくひまりのこともきちんと考えてくれる誠実な宗ちゃんを、愛しく思う気持ちがあふれて止まらない。

「宗ちゃん。大好き」

「俺もだよ」

どちらともなく顔を寄せ合うと、ふたりの唇が静かに重なる。でも、唇が触れ合うだけの短いキスだけでは物足りない。

「あかりちゃんを俺だけのものにしていいんだよね?」

「うん」

恥ずかしげにうなずいた私の背中と膝の裏に、逞しい腕が回って体がふわりと浮かび上がる。

行き先はひとつしかない。

彼の首に腕を回して心地いい揺れに身を任せていると、すぐにベッドルームに到着した。

オレンジ色の間接照明が灯る室内の、大きなベッドの上に体がゆっくり下ろされる。

オフホワイトのベッドカバーとダークな色合いのインテリアで統一された室内は、落ち着きがあってリラックスできそうだけど、今の私にはジャケットを脱いでネクタイを緩める宗ちゃんの姿しか目に入らない。
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