ほらね、今日もまた、

. 今日もきみの瞳に映らない



「……藤原とか、どうなの?」



急に発されたその名前に、わたしはわかりやすく動揺してしまう。びくっと身体を揺らして大袈裟だって笑われそうだけど、彼女にきっとこの反応の意味は伝わっていない。

何も分かっていないからこその発言だろうし、何度も言われてもう慣れてしまった。



「どうって……。いつも言ってるけど、どうもこうもないよ」


「とか言って、意外と仲良しなの知ってるんだから。理咲(りさ)も早く彼氏作った方がいいよ」


「うららだっていないくせに偉そう」


「あたしは作らないだけだもーん」



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