身代わり同士の結婚。 〜年下ですが、愛してくれますか?〜
「いただきます」
二人で手を合わせると、食べ始める。
今日の朝食は葵織さんのリクエストでトーストした食パンにスクランブルエッグとウインナー、野菜のコンソメスープだ。
「今日のご飯も美味しいよ」
「ありがとうございます、嬉しいです。このパンは、大学の友人が教えてくれたんですよ」
「へぇ〜いいね。美味しいよ。大学も楽しいかい?」
「はい。葵織さんには感謝してます、大学に通わせてもらって」
私は本当は葵織さんと結婚が決まった時点で大学進学は諦めないといけないと思って合格だった大学を辞退しようとしていたけど、葵織さんをはじめお義父さんに許してもらい入学ができた。
本当は大学卒業を待って結婚、という意見を葵織さんは言ってくれたのだが両親たちはお姉ちゃんたちのことを後悔しているため入籍することになったのだけど。
「大人の都合で結婚となってしまったんだし、頑張って合格した大学なんだから」
「そうですね。あっ、お弁当包みますね」
食べ終えた私は食器を流しに置くと、お弁当箱を巾着に入れてお弁当袋に入れた。