身代わり同士の結婚。 〜年下ですが、愛してくれますか?〜


「もう、可愛い。可愛い、天使……」


 呟きながらもそのメモをデスクの引き出しに大切に入れると、彼女に想いを馳せる。

 本当に俺は幸運の持ち主だと思うし、逃走した兄貴たちのおかげで俺は初恋の女の子と夫婦になれたのだから感謝しているのだ。

 だけど、もし、彼らが責任感を感じて戻ってきてしまったらと思うと怖い。
 優結ちゃんは俺のことが好きではないから戻って来たら離婚しようとか言い出すかもしれない。

「早く、好きになってくれないかなぁ……」

「……専務、可愛いからって奥様の写真を見ていないで仕事してくださいね」



 
 
 
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