身代わり同士の結婚。 〜年下ですが、愛してくれますか?〜
「ねぇ、キスしてもいい? というか、キスしたい。お互い同じ気持ちなんだって分かった今、俺はもう我慢しないよ」
葵織さんは私の頬を撫でると私はどうすればいいのかわからなくてキョロキョロしたが、最後には目が合った。
「――んんっ」
結婚式の時とは違う、長くて甘いキス。
触れるだけのキスじゃなくて大人の深くて甘さが溢れるキスは体の中から体温が上昇する。
こんなキスをしたことなんてないからか息継ぎができない。苦しくて葵織さんの胸板をトントン強く叩くが、びくともしなかった。
「……優結、寝室行こっか。今日は、優結のこと抱きたい」
「……っ……ま、待って」
「待たない、もう我慢できないから」
そう言うと、私を横抱きし寝室に向かうとベッドに下ろした――……