身代わり同士の結婚。 〜年下ですが、愛してくれますか?〜
「本当にすまない、優結。会うだけあってほしい」
「会うだけって? お父さん、はっきり言ってほしい……なりそうじゃなくて、結婚してもらうって」
「……っ……」
「図星ね。でも、お父さん。私は高校生だよ、まだ一年はあるわ。結婚式は数ヶ月後に行われる予定だったでしょ? 大丈夫なの?」
お父さんが申し訳なさそうな顔をするもんだから私は逆に冷静になって聞いた。すると「高校を卒業するまで待つと言ってくれているから大丈夫」と言った。
それなら良かったと安心したが、確か葵織さんは二十九歳だったはず……彼は私みたいな子どもで大丈夫なんだろうか、と考えたが言葉には出さなかった。