冥府の女神のヤンデレ愛・妄想爆裂・古代メソポタミア神話
ネルガル神が、振り向くと、
父神であるエア神が、心配そうに
そばに歩いてきました。

「冥府とは・・
エレシュキガル神とは・・
どのような神なのでしょう」

「イシュタルの姉ちゃんだが・・
地味子でよくわからない。
表にほとんど出ていないからな。
イシュタルは派手だから、すぐにわかるが・・」

エア神は厳しい表情で、
ネルガル神の肩に手を置いて

「私はお前を失いたくないのだ。
それにお前は、戦闘神としての実績も誇らしい。
ここはうまく、なんとかやりすごすように
しなくてはならないのだが」

<失いたくない>というワードに、
ネルガル神は、初めて背筋に冷たい水が走りました。
如何なる戦場でも、
経験してこなかった死の恐怖です。

「その、どのように謝罪すれば・・
許してもらえるのでしょうか?」

ネルガル神のすがるようなまなざしに、エア神は口を開きました。
< 16 / 62 >

この作品をシェア

pagetop