冥府の女神のヤンデレ愛・妄想爆裂・古代メソポタミア神話

「あーー、でも、
エレシュキガルは、死者を地上に、すべて戻すと言っているからなぁ・・・」
アヌ神も、困っています。

「わかりました！！
それではすべての戦闘神に、
召集をかけます。
冥府に攻め入り、エレシュキガル様の御命を、取らせていただきます！」

エア神は、真っ向勝負に出ました。
息子をなんとしてでも、守り切るつもりです。

ナムタルは柱の陰で、
ハラハラドキドキ、とんでもない展開になってしまったと、顔を青くしていました。

その時
ネルガル神が、うつむいていた顔を上げ、アヌ神に宣言したのです。

「私に、もう一度、
エレシュキガル様と直接、お話をさせていただく
許可をいただけないでしょうか？
双方にとって、誤解もあると思いますし」

その息子の言葉を聞いて、エア神が叫びました。

「エレシュキガルは＜死の眼差し＞で、お前を殺すぞ！！」

「あーーー、それは無いっすねぇ」

柱の陰から、声だけします。
ナムタルが、顔だけだして
「私が責任を持って、ネルガル様をお連れして、
ちゃんと天界に、お帰りいただけるようにしますから」

エア神は、怒りで真っ赤になって、
「ナムタル！！
もし、ネルガルに何かあれば、
すぐに、冥府に攻め入るからなっ！！」

「はい、そこんところも、了解です」
ナムタルは、いつもの事務的な口調で返事をしました。