冥府の女神のヤンデレ愛・妄想爆裂・古代メソポタミア神話
ネルガル神はひざまずいて、
足の腫れを確認して、言いました。

ぐぴっ、ぐぴっ
エレシュちゃんは、3歳児のようにしゃくりあげて、うなずきました。

「泣かないでください。
この次はナツメヤシではなく、
ケーキを持ってきますから」

「ほほほ・・んとに・・?
ずぴっ」

「ええ、約束をします」
ネルガル神は、懐から薬草を取り出し、エレシュちゃんの足の甲に、貼っていきます。

「ううううう・・んん
・・えーーーん」
エレシュちゃんは、うめくように声をあげました。

ネルガル神は、腫れた部分に薬草を張り付け終わると、
まだ顔を上げない、エレシュちゃんの頭をなでました。

「あなたは・・可愛いです」

「イイイ・・シュタルのほうが・・いいでしょう?」

ネルガル神は、懐からハンカチを出して、エレシュちゃんの膝に置きました。

「イシュタル様は・・
あなたとは違います。
イシュタル様は、大輪の薔薇のようだが、
あなたは、可憐な野に咲く野薔薇かと。
戦場では、森の奥でひっそりと
咲く野薔薇に癒されましたから」
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