【電子書籍化】婚約破棄したい影の令嬢は
フィルズ王国に伝わる御伽噺は本当にあった話だ。
内容は所々違うが、その時フィルズはアイネに、ある事を願った。
けれどそれはフィルズの幸せを守るために、叶えてはいけない願いだった。
もし、フィルズの瞳とアイネの瞳が重なったら‥‥
アイネとの記憶が再び蘇る。
その血と記憶を最も濃く受け継いだ先祖返りのような存在がディアンテ。
そしてアルフレッドもまた同じで、容姿から何からフィルズの全てを受け継いでいた。
それが何を意味するのか‥。
アルフレッドを一目見た時から分かっていた。
だから今までフィルズの瞳に映らないようにしていた。
またフィルズが狂ってしまうのかと思うと気が気ではなかった。
「やっと君に触れられるんだね‥‥あれから、君に謝りたかった」
「‥‥」
「本当にごめん‥僕のせいで君に苦しい思いをさせた」
「フィルズ‥」
アルフレッドは唇を噛み締めて肩を震わせた。
「‥‥また君に会える日をどんなに待ち望んでいたか」
内容は所々違うが、その時フィルズはアイネに、ある事を願った。
けれどそれはフィルズの幸せを守るために、叶えてはいけない願いだった。
もし、フィルズの瞳とアイネの瞳が重なったら‥‥
アイネとの記憶が再び蘇る。
その血と記憶を最も濃く受け継いだ先祖返りのような存在がディアンテ。
そしてアルフレッドもまた同じで、容姿から何からフィルズの全てを受け継いでいた。
それが何を意味するのか‥。
アルフレッドを一目見た時から分かっていた。
だから今までフィルズの瞳に映らないようにしていた。
またフィルズが狂ってしまうのかと思うと気が気ではなかった。
「やっと君に触れられるんだね‥‥あれから、君に謝りたかった」
「‥‥」
「本当にごめん‥僕のせいで君に苦しい思いをさせた」
「フィルズ‥」
アルフレッドは唇を噛み締めて肩を震わせた。
「‥‥また君に会える日をどんなに待ち望んでいたか」