【電子書籍化】婚約破棄したい影の令嬢は
ディアンテの姉であるメロディ・アールトン
その美貌と美しい所作で社交界でも"フィルズの妖精"と言われるほどに可憐な姿をしている。
そんなメロディはこの国で魔法具の研究者として大成功しているラシードと婚約中。

侯爵家の次男であったラシードはクレオと同じくメロディにデロデロに惚れ込んでいた。
アールトン家を継ぐために色々と学んでいる。
クレオにもマリアムにも気に入られているラシードは現在、子爵家に滞在しながら魔導具の研究をしている。



そんな温かい家族と自然に囲まれた子爵家でのんびりと暮らしていた。
田舎貴族と馬鹿にされる事もあるが、森に囲まれたこの場所がディアンテは好きだった。
そんなディアンテはアールトン家でも華やかさに欠けた"影の令嬢"と呼ばれていた。

居るか居ないのかすら分からない程に影が薄いからだ。

不思議な事に、アールトン家は代々金色の髪を持ち蒼目女児しか生まれない。
誰と結婚したところでそれは絶対の決まり‥同じだった。

メロディとマリアムは綺麗な金色の髪と蒼目を持っていた。
しかしディアンテにはアールトン家特有の金髪と蒼目は受け継がれていなかった。
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