初恋の沼に沈んだ元婚約者が私に会う為に浮上してきました
「処刑の方法です」

エドガー様が一言仰いました。


「こんな話を君にするのは、気が引けるけれど」

いつもより真面目な口調で、殿下が続けられました。


「昔からよく言われるのが
 魔女なら火炙り、王族に仇なしたなら五つ裂きと見せしめに苦痛を長引かせる刑を執行するんだ
 だがペローは断頭台で首を落とされた
 これは一瞬で逝ける温情ある処刑方法だよ」

……首を落とすことが温情だとは、思ってもいませんでした。
でも確かに一瞬で終わります。
つい、自分の首を撫でていました。


「ペロー嬢の刑は公開されなくて、首を広場に
晒されたのも1日だけ
 見せしめではないですね
 第1騎士隊が周りを囲んでいて、近付けなかったと聞きました
 あれは、ペロー家の皆さんの首を護っていたんですね?」

「じゃないと、第3ではなく第1を立たせた意味がわからない
 王族を警護する第1を立たせる事で、王家は
ペローに謝意を示した
 他にはペローも家族も綺麗な顔をしていて、
体も傷一つ付いて無かったと、報告されている
 彼等は大罪人のはずなのに、厳しい取調べや
宗教的な拷問を受けていないと、いうことだ」

内通者からご遺体について詳細な報告を受け取られたのでしょう。
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