初恋の沼に沈んだ元婚約者が私に会う為に浮上してきました
実家を勘当された俺と定期的に王都を訪れていたメイド長が会ったのは、偶然だった。
彼女は郵送ではなく、自分で王都に住む両親に
仕送りを届けていたのだ。
俺がサービスすると、彼女からは実家の動向と
少しばかりの小遣いが渡された。
メイド長が両親に届ける仕送りは少しばかり、
減額になった。
メイド長はシャルの帰国を母から聞いた。
シャルの父親から親父に手紙が届いたという。
帝国皇太子の使節団の一員として娘が帰国するので、久しぶりに夜会に参加して社交界に復帰しないかという誘いの手紙だったが、
親父は嫡男のアクセルと相談して、謹んでご辞退あそばしたらしい。
『旦那様もアクセルも領地で、ずっとくすぶっているおつもりなのかしら』
王都の社交界が恋しい母が、メイド長にそう愚痴ったそうだ。
それを聞いて俺は決意した。
(3年ぶりにシャルに必ず会う!)
それからはその為にはどうしたらいいのか、
どんな伝手が使えるか、ずっと考えた。
言葉巧みに俺から全てを聞き出そうとするマダムの手腕は、大したものだった。
どんどん話したくなる。
聞いてほしくなる。
俺は自分がマダムの前で丸裸にされた気がした。
それでも、明かしてはまずい話もある。
それを口に出さないよう、俺は細心の注意を払わなければならなかった。
「いいわ、貴方をパートナーにします」
彼女は郵送ではなく、自分で王都に住む両親に
仕送りを届けていたのだ。
俺がサービスすると、彼女からは実家の動向と
少しばかりの小遣いが渡された。
メイド長が両親に届ける仕送りは少しばかり、
減額になった。
メイド長はシャルの帰国を母から聞いた。
シャルの父親から親父に手紙が届いたという。
帝国皇太子の使節団の一員として娘が帰国するので、久しぶりに夜会に参加して社交界に復帰しないかという誘いの手紙だったが、
親父は嫡男のアクセルと相談して、謹んでご辞退あそばしたらしい。
『旦那様もアクセルも領地で、ずっとくすぶっているおつもりなのかしら』
王都の社交界が恋しい母が、メイド長にそう愚痴ったそうだ。
それを聞いて俺は決意した。
(3年ぶりにシャルに必ず会う!)
それからはその為にはどうしたらいいのか、
どんな伝手が使えるか、ずっと考えた。
言葉巧みに俺から全てを聞き出そうとするマダムの手腕は、大したものだった。
どんどん話したくなる。
聞いてほしくなる。
俺は自分がマダムの前で丸裸にされた気がした。
それでも、明かしてはまずい話もある。
それを口に出さないよう、俺は細心の注意を払わなければならなかった。
「いいわ、貴方をパートナーにします」