初恋の沼に沈んだ元婚約者が私に会う為に浮上してきました
ノーマン様はご自分が言いたいことだけ言うと、これで話は終わりだと、言うように立ち上がり、ソファから動けない私の後ろに回りました。

そして私を背中から覆い被さるように抱き締めると、髪にキスをしました。


少し落ち着いた私は、ようやく話すことが出来るようになりました。


「私達……この夏の間に決めなくちゃいけない
こと、たくさんあったのよ?」

「結婚式のこととか?
 君がノートにいっぱい書いてるよね?
 したいこと全部やればいいと思うよ?
 君に任せるよ」

私が覚書しているノートに、彼が興味を余り示していないことは気付いていましたが。
それでも見せない訳にはいかないと、何度も見せていたのです。
それを皮肉な口調で嗤われたと、思いました。


彼の意見を聞いても、はっきり答えてくれなかった。
ふたりの結婚なのに、彼はいつも他人事のようだった。


私が動かないと、そう思ったから私は。
お花畑と、揶揄されても……
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