初恋の沼に沈んだ元婚約者が私に会う為に浮上してきました
ある日、伯母様に連れられてスカーレットが邸にやってきました。
恋人のヒューバート様との婚約が決まり、その
披露パーティーの招待状を自ら、我が家に届けに来てくれたのです。


ひとしきり御祝いを述べさせていただいたり、
結婚式までの予定等を教えて貰っていると、
彼女からショッピングに誘われました。


「パーティーの帰りにお渡しするお菓子を、見立ててくれない?」

珍しく一緒に来ていたギリアンも同伴するというので、私達3人は馬車に乗り込み出掛けました。

私を連れ出して元気づけてくれるよう、お母様が伯母様にお願いしてくださっていたのかもしれません。


王家御用達の老舗菓子店で、焼き菓子を詰めた
ギフトボックスを、ゲスト数よりも多めに予約
注文した後、私達は書店を訪れていました。

ギリアンは薬学関係のコーナーへ向かいました。
彼は次男なので薬師として独立することを考えているようだと、スカーレットが教えてくれました。


私より1つ年下のギリアンが薬師の勉強を始め、
ディランお兄様は上級文官の試験を受けると言い、
スカーレットは長年の恋人と来年の冬結婚すると、決めました。
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