一期一会。−1−
…一体、ソウ君はどんなお仕事をして
いるんだろう?
いつも、ソウ君は自分のことを話さない
から、不安になることがある。
「彩羽も、いよいよ受験生か…。
高校どこに行くか決めたか?」
唐突の進路話に、息が止まりそうになる。
き、急に変化球はやめてよ…。
…進路、か。
世の受験生の大半はこの話題が苦手だろうけど、私も大の苦手。
基本的に、放任主義なソウ君も、
ここは聞かなければならないところ
なのだが。
兎にも角にも、ノープランな私は
黙り込む。
高校に行くの、嫌なんだよね。
中学で楽しくないなら、高校もきっと
楽しくないだろう。
てか、楽しむ気がそもそもないし…。
『…考えてない』
まだ、真っ白なままの進路希望調査の
紙が鞄の中に押し込められている。
小さく、呟くように言えば、ソウ君は
「そうか…」と悩ましげに返してきた。
いるんだろう?
いつも、ソウ君は自分のことを話さない
から、不安になることがある。
「彩羽も、いよいよ受験生か…。
高校どこに行くか決めたか?」
唐突の進路話に、息が止まりそうになる。
き、急に変化球はやめてよ…。
…進路、か。
世の受験生の大半はこの話題が苦手だろうけど、私も大の苦手。
基本的に、放任主義なソウ君も、
ここは聞かなければならないところ
なのだが。
兎にも角にも、ノープランな私は
黙り込む。
高校に行くの、嫌なんだよね。
中学で楽しくないなら、高校もきっと
楽しくないだろう。
てか、楽しむ気がそもそもないし…。
『…考えてない』
まだ、真っ白なままの進路希望調査の
紙が鞄の中に押し込められている。
小さく、呟くように言えば、ソウ君は
「そうか…」と悩ましげに返してきた。