一期一会。−1−
「いきなり悪かったな」と、言って
話を続けた。

「さっきの質問はなし。

 ただ、日下組は今大変みてぇだから」

『大変…?』

「あぁ、何しろ古立組…この街で
 対立してる闇堕ちした組と揉めてる
 らしい」

…こ、古立組。

白鷺さんの話によると、古立組と日下組は
ここ数年で、一気に険悪化したらしい。

いつ抗争が始まってもおかしくないの
だとか。

なにそれ何それ何それ!?

めっちゃ危険じゃん!

ふぅ、と一息ついて、白鷺さんは
呟くように言った。

「…黄鳥高校に、古立組の若頭が入学する
 らしいし。

 どうなるか分かんねぇな。

 アンタ、かわいいから、狙われたら
 困るだろ」

…いえ、自己防衛は完璧なんで、
襲われても返り討ちにしてやりますから。

けど、若頭が、黄鳥高校にねぇ…?

高校、行くつもりもなかったけど。

きーめた。

『…忠告、ありがとうございます』

ついでに、ナイス情報もね。

丁度タイムリーだったよ。


< 221 / 314 >

この作品をシェア

pagetop