一期一会。−1−
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葵と俺は、幼なじみだった。
あともう一人、愛という可愛い小動物系の
女の子とも。
小学生の頃に出会って、それからずっと、
一緒に行動してきた。
ー「おれ、氷室葵、よろしく」
ー『来宮時雨!よろしくな!』
葵は、あまり笑いはしないが、
意外とよく喋る奴で、一緒にいて飽きな
かった。
ー「愛も入れて」
愛は、葵を兄みたいに慕っていた。
…まぁ、同級生なんだけど。
そして、俺にも人懐こい笑みを浮かべて、
寄ってきてくれた。
関係は、中学まで続いた。
ー『葵ー、数学教えて』
ー「また?めんどい」
ー『そこを何とか!』
ー「葵ぃ、英語でわかんないところが
あるの!教えて〜」
ー「いいよ」
ー『おい!』
葵は、愛にはとりわけ甘かった。
軽口を叩き合いながら、日々を過ごして
いた。