一期一会。−1−
『…すいません。
俺、彩羽さんが好きで、
結構迫ってます。
あと、来宮時雨…翡翠のトップが
彩羽を襲おうとしてました』
自分のことを先に言って、序に時雨も
巻き添えにした。
それくらいの報復はしたって許されるだろう。
俺の答えに日下さんは数秒黙って、
言った。
「…お前、正直なんだな。
まぁ、うちの彩羽はやんねぇけど。
とりあえず、回収しに行くわ。
ありがとうな」
電話が切れる寸前、来宮時雨ぶっ殺す、と
言う声が聞こえた気がした。
…いい気味だ、ざまぁみろ。
それから数分もなく、黒いベンツが
近くに止まった。
俺は、すぐに日下さんのだと察して、
彩羽を横抱きにして立ち上がる。
お姫様はお城に帰還、か。
名残惜しかったが、仕方あるまい。
車から降りてきたのは、茶髪で
スーツ姿がよく似合っているカッコいい
人だった。
…この人が、あの“日下壮太”なのか。
溢れるカリスマオーラに、圧倒された。
「彩羽っ!」
…って、あれ?
俺、彩羽さんが好きで、
結構迫ってます。
あと、来宮時雨…翡翠のトップが
彩羽を襲おうとしてました』
自分のことを先に言って、序に時雨も
巻き添えにした。
それくらいの報復はしたって許されるだろう。
俺の答えに日下さんは数秒黙って、
言った。
「…お前、正直なんだな。
まぁ、うちの彩羽はやんねぇけど。
とりあえず、回収しに行くわ。
ありがとうな」
電話が切れる寸前、来宮時雨ぶっ殺す、と
言う声が聞こえた気がした。
…いい気味だ、ざまぁみろ。
それから数分もなく、黒いベンツが
近くに止まった。
俺は、すぐに日下さんのだと察して、
彩羽を横抱きにして立ち上がる。
お姫様はお城に帰還、か。
名残惜しかったが、仕方あるまい。
車から降りてきたのは、茶髪で
スーツ姿がよく似合っているカッコいい
人だった。
…この人が、あの“日下壮太”なのか。
溢れるカリスマオーラに、圧倒された。
「彩羽っ!」
…って、あれ?