一期一会。−1−
“王蝶”のことを探してて、あの男が
もしも私がそうだと知っているのなら。
…そう思うと、ゾッとしてしまうから。
ソウ君に促されて車に乗り込むと、
ボイスチェンジャーを外す。
…私、やっぱり狙われてるんだ。
王蝶のことは有名だとは知っていたけど、
本気で探す人まで現れるなんて予想でき
なかった。
勝手に安心してた自分は馬鹿に違いない。
中学生な上に、こんな派手なことをして、
警察にでも目をつけられたらおしまいだ。
少年院とか、死んでも嫌だよ。
…ましてや、またあの施設に戻ることなんて
もっと、嫌。
私に、ソウ君以外の居場所はないんだ。
ボーッと窓の外を眺めながら、
グルグルと嫌な想像をしていたら、
ソウ君は大袈裟に笑う。
「そんな怯えんなよ!
仮にバレたとしても俺が守ってやるから」
ソウ君は、いつも、私に安心をくれる。
だから、堂々と立っていられる。
『…うん』
“王蝶”としての活動は、私の正体が
明かされるまで続けるつもりでいる。
もしも私がそうだと知っているのなら。
…そう思うと、ゾッとしてしまうから。
ソウ君に促されて車に乗り込むと、
ボイスチェンジャーを外す。
…私、やっぱり狙われてるんだ。
王蝶のことは有名だとは知っていたけど、
本気で探す人まで現れるなんて予想でき
なかった。
勝手に安心してた自分は馬鹿に違いない。
中学生な上に、こんな派手なことをして、
警察にでも目をつけられたらおしまいだ。
少年院とか、死んでも嫌だよ。
…ましてや、またあの施設に戻ることなんて
もっと、嫌。
私に、ソウ君以外の居場所はないんだ。
ボーッと窓の外を眺めながら、
グルグルと嫌な想像をしていたら、
ソウ君は大袈裟に笑う。
「そんな怯えんなよ!
仮にバレたとしても俺が守ってやるから」
ソウ君は、いつも、私に安心をくれる。
だから、堂々と立っていられる。
『…うん』
“王蝶”としての活動は、私の正体が
明かされるまで続けるつもりでいる。