一期一会。−1−
…誰に、何を謝ればいいんだろう。
こんなこと、許されるわけないのに。
…もう、わかんないよ。
ー「そんなことしたって、
何も伝わんねぇよ」
フラッシュバックする、その声は未だに
耳に残ったまま。
痛くて、しょうがない。
白鷺由宇の言ったことは寸分の狂いなく
正しかった。
分かりきっていた、事実だ。
ー…その日、一人で夜の空を見上げて
静かに声を殺して、泣いた。
『……っ、う……ぁ……』
頬に、雫が伝っては、落ちていく。
胸が、心が、痛くて、苦しい。
口の中が、塩の味で、満ちていく。
誰にも、言えなかった気持ち。
届いてほしくて、捨てきれなかった気持ち。
隠して、誤魔化して、逃げていた気持ち。
ー今日は、綺麗な満月だ。
…あのね、私…っ、ずっと前からしーくん
に伝えたかったことがあるんだよ。
今だけ、言葉にするのを許してくれる?
『…しーくんっ、月が、綺麗だよ…』
ー…壊れるほどに、キミを想う。
こんなこと、許されるわけないのに。
…もう、わかんないよ。
ー「そんなことしたって、
何も伝わんねぇよ」
フラッシュバックする、その声は未だに
耳に残ったまま。
痛くて、しょうがない。
白鷺由宇の言ったことは寸分の狂いなく
正しかった。
分かりきっていた、事実だ。
ー…その日、一人で夜の空を見上げて
静かに声を殺して、泣いた。
『……っ、う……ぁ……』
頬に、雫が伝っては、落ちていく。
胸が、心が、痛くて、苦しい。
口の中が、塩の味で、満ちていく。
誰にも、言えなかった気持ち。
届いてほしくて、捨てきれなかった気持ち。
隠して、誤魔化して、逃げていた気持ち。
ー今日は、綺麗な満月だ。
…あのね、私…っ、ずっと前からしーくん
に伝えたかったことがあるんだよ。
今だけ、言葉にするのを許してくれる?
『…しーくんっ、月が、綺麗だよ…』
ー…壊れるほどに、キミを想う。