一期一会。−1−
そこで、はたと気がつく。

そういえば、ここは人通りが少ないとは
いえ通学路。

変に注目を浴びてしまえば、あらぬ噂を
たてられてしまう。

油断すれば、足元を掬われかねない。

それは、まずいな。

この前のDragのこともあり、長居は禁物
だと考えを出した。

…だから、移動するかお別れがなんだけど


…ここは当然、移動に限る。

黙っている彩羽ちゃんに、警戒されないようにそっと歩み寄り、制服の上に着ていた
パーカーを脱いで彼女に頭からガボッと
被せた。

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