一期一会。−1−
そして、フードを被らせて完成。

きっとこれなら、バレない。

けっこう強引だけど、ごめんね?

『それ着たまま付いてきて』

大丈夫、悪いようにはしないから。

「えっ?」

サイズが大きすぎてダボついてるパーカーを着せられた彩羽ちゃんは、目を白黒させていた。

デカいからこそ、彼女を隠せるはず。

手を繋ぐのは、誤解を生みかねないから
諦めて案内役に身を投じる。

…本当は、恋人繋ぎでもしたいところだけれど。

俺は、これでも青火高のトップの割に
女遊びとか一切してこなかったからなぁ。

寄ってくる女は沢山いたけど、相手に
しようとも思わなかった。

< 98 / 314 >

この作品をシェア

pagetop