最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~


武は納得したように頷く。楓太は、

「そういうことなら、もっと早く言ってよ…」

と、文句を言っていた。

「すまない。でもな、家族を疑うのはよくないぞ」

「はーい、ごめんなさいっ」

楓太も、なんだかんだ素直なんだよな。

そんな楓太の頭を、武と一緒にわしゃわしゃと撫でる。

「ちょ、ちょっとっ。なつにぃ、たけにぃっ」
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