最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~
そこに、母さんと瑠々が降りてきた。
「あらあら、なかよしねぇ」
「別に、そんなんじゃないもん」
楓太は母さんに言い返しながら、ボサボサになった髪を直している。
「そういえば、今日の晩御飯は何がいい?せっかく家族全員揃ったんだし、お寿司でも取る?」
「さんせー、卵多めね」
さっきまで文句を言っていた楓太が真っ先に手を挙げる。
「いいね。そうしよう。瑠々ちゃんは、何か好きなネタはある?」