最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~

夏side



「おはよう」

『おはようございます』

朝になり、リビングに入るとすでに瑠々が椅子に座って本を読んでいた。

瑠々の正面に座って、読書をしているのを見守る。

「あら、今日はニュースを見ないの?」

キッチンで朝ご飯を作っている母さんが不思議そうに俺を見る。

朝は真っ先にテレビのニュースを見るのが習慣の俺が、

テレビの前のソファに行かないので、不審に思ったのだろう。

「まぁ、たまにはゆっくりするのもいいかなって」
< 26 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop