最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~
夏side
「おはよう」
『おはようございます』
朝になり、リビングに入るとすでに瑠々が椅子に座って本を読んでいた。
瑠々の正面に座って、読書をしているのを見守る。
「あら、今日はニュースを見ないの?」
キッチンで朝ご飯を作っている母さんが不思議そうに俺を見る。
朝は真っ先にテレビのニュースを見るのが習慣の俺が、
テレビの前のソファに行かないので、不審に思ったのだろう。
「まぁ、たまにはゆっくりするのもいいかなって」