最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~
母さんはニコニコと嬉しそうだ。
「あぁ、そうだね。家族でご飯を食べるのはいいものだね」
それを見た父さんも破顔する。
この二人は新婚夫婦のようにいつまでも仲が良い。
仲睦まじいのはいいことだが、
この二人は息子の前でも平気でイチャつくので、それはやめた方がいいと思う。
「まぁ、僕も忙しいから家族みんなでの食事はこれから難しくなるだろうけどね」
楓太の言葉に父さんが同意する。
「そうだねぇ、僕も出来れば一緒にいたいんだけど…」