最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~


多分、瑠々は覚えていないだろう。

あの頃の瑠々は六~七歳くらいだった。

俺は十二~十三歳。


その頃の俺は、とても弱かった。

弟たちの手前、弱音を吐くことはなかったが、一人になるとよく声を堪えて泣いていた。


その日も周りの大人に陰口を叩かれて、人気のない場所で悔し涙を流していた。

そこへ、瑠々が現れた。
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