最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~


「この子が今日から、あなたたちの義妹になる瑠々ちゃんよ」

「みんな、仲良くするんだぞ」

母親が、義妹の肩に手を置いて俺たちに見せる。


「はーい。瑠々、ちゃん?僕は三男の楓太だよ。よろしくねー」

「俺は次男の武だ。で、こっちが…」

「長男の夏。…よろしく」

瑠々は、自己紹介した俺たちに頭を下げただけで何も言わなかった。
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