最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~
「いやいや、別にそこまで言ってない」
「そうだぞ。ちょっと飛躍しすぎ」
今まで、ヒヤヒヤしながら準と僕のやり取りを見ていたメンバーが間に入る。
「でも二人も、少なからず同じようなことは思ってたってことでしょ」
そう言うと、二人は気まずそうに目を逸らす。
もしかしたら二人は違うかもという僕の淡い期待が、すぐに打ち砕かれた瞬間だった。
「…ごめん。正直、楓太ほどの熱量じゃない」