最愛の義妹へ。 ~あの夏は、君の過去を知らない~


瑠々は突然帰ってきた僕に驚いた様子で固まっていたが、僕はそれには構わず冷蔵庫に直行する。

喉がカラカラだったので麦茶を一杯分、一気飲みして喉を潤す。

「ねぇ、母さんは」

自分でも驚くほど低い声が出た。

笑えるくらい不機嫌丸出しで、自分が情けなくなる。

だが今の僕は、自分をコントロールできない。
< 57 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop