最愛のプリンセス
まあ、早く家に帰ったとこで何もすることないんだけどね。
◇
店を出て、夜の繁華街を歩く。
さすが繁華街なだけあって夜でも明るい。
看板だったり外灯だったり、いたる所の光が夜の街を照らす。
私は少しだけ歩き、自動販売機で水を1本買い、また再び歩き始めた。
夜の繁華街は毎日たくさんの人がいる。
もちろんガラの悪い人たちもいっぱいいる。
「変に絡まれたくないから、裏道行こ。」
1人のときに絡まれると面倒だからね。
こんな時間に女1人って自ら襲ってくださいって言ってるようなもんだし。
そう思って裏道に入り、歩いてると道の奥に何かを見つけた。
物?いや、物にしたら大きすぎるよね?
そう頭で考えてるうちに、どんどん距離は縮まっていく。
やっぱり物ではなさそう。ってことは、、人?
人、、、なの、かな?
気になり、近づいてみると、それはやっぱり人だった。
その人は道の端で座り込んで下を向いていた。
こういう時ってスルーした方がいいのかな?いやでも、ケガしてて動けないのかもしれないし、
考えるのはやめだ!困ってる人がいたら助けなきゃだよね!?うん、助けるのが当たり前だよね。
そう頭の中で自問自答し、1度声をかけてみることにした。
「あの、大丈夫ですか?」
?「.....」