最愛のプリンセス
返事がなかったから、次は少し肩を叩きながら声をかけた。
「あの!大丈夫ですか?」
?「...失せろ。...どっか...いけ。」
「え、?」
少しだけ顔あげ、その人は言った。
うわ、綺麗な青髪。
ていうか、この青髪くん今失せろって言ったよね?
心配して声かけたのに、失せろって言われて、思わず少しフリーズした。
「え、あの...救急車呼びましょうか?」
「...やめろ、早くどっかいけって言ってんだろ...。」
「え、でも...」
すると、表通りの方から荒い声が聞こえた。
?「小鳥遊!!どこいった!?隠れてねーで出てこいや!!」
その声が聞こえたからだろうか、青髪くんは、
「チッ、早くここから離れろ。」
そう舌打ちし、わたしに言った。
もしかしてあの人たちから隠れてるのかな。
「青髪くんはあの人たちから逃げてるの?」
「ああ、」
「あの人たちはあなたの敵ってことで合ってる?」
「ああ。」
「そっか、ちょっとまっててね。」
「おい、どこ行くんだよ」
青髪くんが何か言ってたけど無視して、表通りの方へ歩いていく。
青髪くんの敵らしいし、それ以前にこんなところで暴れられても困る。
だから、私は表通りに出て平然と歩く。
たぶん、『青髪の男見たか!?』的なこと聞きに話しかけてくるから。
?「おい、ここら辺で青髪の男見たか?」