大好きな先生と、月明かりが差し込む部屋で過ごした夜


 家族で弟の優介に、本当のことを言ってしまうと……


 今までの心地よい姉弟の関係が、全て壊れてしまうような気がする。


「優介のことが、好きだったのよ……」


 自分でも歯止めが効かず、言ってしまった。

 弟の反応が気になるけど、目の前に座ったまま反応は鈍い。

 そして、めんどくさそうな表情をしながら口を開いた。


「俺も美優のことが好きだけど、それがなに?」


 私は予想外の反応と言葉にドキッっとする。

 頬を赤く染めて、体も熱くなってきた。

 まさか、片思いではなく両思いだったなんて信じられない。


 血縁という垣根を越え、恋心が急速に芽生えてくる。



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