大好きな先生と、月明かりが差し込む部屋で過ごした夜


「結婚できない……私たちは血縁者……」


「そうだ、目を覚ませ美優!」


 弟の言葉を聞いて、現実に引き戻される。


「だよね……」


 家族で血縁者、そんなの分かってる。

 弟に恋心を持ったらダメなんだって、何度も自分自身の心の中で葛藤したの。

 でも、溢れ出る好きな思いを押し殺すことなんてできないよ。


 長い我慢が蓄積されて、本心を弟にぶつけてしまった。


 ダメだって分かってるのに……

 本当の気持ちを言葉に出したしら、後戻りできないんだって……



「ごめんなさい優介、私は姉として最低ね……」



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