大好きな先生と、月明かりが差し込む部屋で過ごした夜


 顔を俯かせ、私は視線を床に向ける。

 両手でスカートの裾を力強く掴み、小声で呟くように話した。


 冷静になってきた私は、姉弟の間という垣根を越えた言動に後悔する。

 そして、今まで仲の良かった関係が崩れてしまったことに気づいてしまう。


「ごめんね、優介……」


 悲しくなってきた気持ちに嘘がつけない私は、大粒の涙が溢れ出てきた。

 両目から頬を伝って、涙がポトポトと落ちていく。


 ことの重大さに、今さら気づく私は取り返しのつかない状況になっている。



 姉が弟に愛の告白って……



「美優、だいじょうぶか?」


 涙を流しながら体を震わせる私を見て、優介が心配そうに話しかけてくる。


 優介に気持ちの悪い人と思われてるかも。

 冷めた目で見つめられるのは分かってる。



 恥ずかしい思いなんて一瞬だけど、これからの関係を考えると憂鬱だよ……



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