大好きな先生と、月明かりが差し込む部屋で過ごした夜


「これで何度目だろう、あいかわらず優介はモテるよね……」


 中学生の時から、こんな感じの出来事がたまにあるから驚かない

 本人に直接、渡せないから姉の私に頼むんだろうね。



 同級生の沙也香にお願いしたら、って思うけど……



 アノ子だったら、間違いなく妨害するでしょう。

 大好きな幼なじみの恋の手助けなんて、するわけがないのは目に見えてる。


 私だって弟にこんなもの渡したくない。

 優介が恋人と一緒歩いてる姿なんて見たくないもの。



 幼なじみの沙也香は……まあ、しかたない。



 アノ子だけは優介の側にいてもギリギリ許してあげられる。

 それ以外の子はダメ、お姉さんは許しません。


 可愛らしい女の子と楽しそうに会話をする優介の姿を目にするだけで……

 嫉妬の炎がメラメラ、怒りで手が震えてしまう。



 でも、これって重傷かな……



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