俺のもの
いきなり伊藤は俺の腕を掴むなり急いで教室から連れ出された。
「ち、ちょっ!伊藤?」
そして誰もいない渡り廊下まで来ると、掴んでいた手を離した。
正直まだ離さないでほしかったな。
「なに?」
そう聞くけど伊藤はいっこうに口を開こうとしない。
「俺、帰るよ?」
そう言って伊藤に背を向けた瞬間!
−ちゅ…
優しい…触れるだけのキスをされた。
そして口を離してから
『すき』
ドキッ!!
伊藤可愛すぎ!!
「マジで…?」
近い…
非常に近い。
俺と伊藤の距離近すぎ!
「付き合って…下さい」
囁かれた小さな言葉
真剣な瞳
なにもかもが愛しくて。