俺のもの



ある日の昼休みの事だった。


「伊藤サンいる−?」

急に教室のドアが開いて質問を投げかけられた。


伊藤を呼んでる…。


しかも……

質問を投げかけたのは…



葛木…。


俺は葛木だと確認すると、席を立ち上がり葛木の方へ向かった。


いまさらなんだよ…

怒りが沸き起こってくる。


今の俺は、

‘お前のせいで伊藤は泣いた事あるんだぞ!’


そういう想いでいっぱいだ。


二度と見たくない葛木の顔。


葛木の前に着くと俺は葛木を睨んだ。

そして、

「伊藤になんか用な訳?」


と、男らしく
彼氏らしく言ってみた。
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