俺はずっと片想いを続けるだけ**おまけ
皆の無言が続く中で、グレイスが口を開いた。


「私、殿下が大好きなので
 おいでになるのが嬉しいです」

「グレイス?」

「皆様の大変さがわかっていないから、言えるのですけれど……
 何度かお会いして、とても素晴らしい御方だと思いました」


皆黙り、グレイスは微笑んだ。


「殿下は私なんかの話をちゃんと聞いて下さる
のです。
 こんな小娘の話を真剣に、です。
 殿下がこの国の王太子様であられることを
私は誇りに思っているのです」


お茶を入れ終わり、部屋から出ようとしていた
メイドが扉に張り付いた。
胸を押さえていた。
多分グレイスの言葉に、彼女のハートは撃ち抜かれたのだろう。


家族も皆、感銘を受けたような顔をしていた。



グレイス、俺は君を誇りに思うよ。
君はいつも俺を初心に還してくれる。
大切なものを思い出させてくれる。


今日は何回愛してるって、言ったかな?

眠る前までに、後8回は言うね?
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