俺はずっと片想いを続けるだけ**おまけ

中編②

とりあえず取り急ぎ、自宅に帰った。

あんな話を押し付けられた後で、普通に仕事は
こなせない。

帰り仕度をしながら、イーサンに事情を話した。  
微妙に嬉しさを隠しながら、やつはお気の毒にと、言った。


「俺んとこは、たかが伯爵だもんなぁ~ 
 殿下にお越しいただくのは、なぁ~
 チビ共もいるしなぁ~」


爵位はともかく、イーサンには幼い息子が2人
居て、ひとりはまだ赤ん坊だ。
もし殿下が練習だと言って、抱こうとしたら?


臣下はそれを拒否出来ない上に、ありがたくお受けしなければならない。
殿下からの警備はウチの倍の人数が必要になる。


何も言わない俺の背中に、イーサンが一発気合いを入れてくれた……痛い。
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