おかしな婚約破棄の結末は‥⁉︎
周囲を見渡してみると、他の人達も綺麗なドレスを着ています。
私は知らないうちに中世ヨーロッパのパーティーに迷い込んでしまったのでしょうか。
そして見たことも会ったこともない王子様とお姫様は、何故か私を敵として認識しているようです。
私がどうしたものかと暫く考え込んでいると、王子様が此方を鋭く睨みつけています。
「ーーどうしたんだ!?いつもならば煩く言うではないか!!"王太子として"だの"このままだといけない"と毎日毎日‥!」
「‥‥」
「何故黙っているんだッ!キャンディ」
お姫様が私が困っているのを見てニヤリと口角を上げています。
そして我が物顔で王子様に擦り寄っています。
どうやら余り性格の良いお姫様ではないようです。
そしてキャンディ‥飴は黙っていて当たり前です。
飴を舐めている時に話しかけられたら気持ち悪いと思いませんか?
私は眉を顰めて言いました。