おかしな婚約破棄の結末は‥⁉︎
「どうしましょう」

「どうもこうもないだろう‥！まさかアメリはヘーゼルナッツ王国にっ！？」

「それはどう考えてもあり得ませんね」

「はぁ‥‥良かった」

「私はアーモンド王国の皆さんが大好きですから」

「アメリ‥！」


フィナンシェ殿下が私を思いきり抱きしめます。
最近はフィナンシェ殿下との距離が縮まったのか、とても仲良くして頂いています。


「アメリは‥っ」

「はい」

「‥‥いいや、なんでもない」

「‥？」


最近、こうしたやりとりが増えました。
フィナンシェ殿下は、私に何かを問いかけようとして何でもないと首を振るのです。

その顔はとても苦しそうです。

私を助けてくれて受け入れてくれたフィナンシェ殿下には心から感謝しています。
何が出来ることがあれば、フィナンシェ殿下の為に何でもしてあげたいと思う気持ちもあるのです。

けれどすぐにフィナンシェ殿下は笑顔を作ると、私を安心させるように再び抱きしめます。

私もフィナンシェ殿下の背に手を回します。
すこしでも気持ちが楽になればいいのに、と思いました。


「アメリ」

「なんでしょう」

「‥‥‥アメリにとっては、あまりいいやり方ではないかもしれないが、ガレットを黙らせる方法があるんだ」

「是非教えてください」
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