【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)
四十
グルに守られてホッとしたけど。
嫌な夢だった。エルモはエルドラッド、リリアを恨むことなく婚約破棄されているし。夢を見るまで熱病になる薬草のことすら、エルモは忘れていたのだ。
このまま何事も起こらないといいのだけど。
不安を胸にエルモは身なりを整えて、グルとグレにメイプルシロップがたっぷの、フレンチトーストの食事をつくりはじめる。
ボールに卵と牛乳、砂糖を混ぜて、フォークでさした食パンをヒタヒタにひたした。次にフライパンにバターを溶かして、パンを入れて、弱火で両面じっくり焼く。
「いいにおい」
グレは甘い香りにゴクッと喉を鳴らして、エルモを足元から見上げた。
「もうすぐ、フレンチトーストできるから待っていてね」
「やった。昼メシ、エルモちゃんのフレンチトーストだ!」
「ああ、楽しみだ。エルモ、なにか手伝うか?」
「はい、グルさんはコーヒーをいれてかださい」
「まかせろ!」と、グルはお湯を沸かしはじめた。
嫌な夢だった。エルモはエルドラッド、リリアを恨むことなく婚約破棄されているし。夢を見るまで熱病になる薬草のことすら、エルモは忘れていたのだ。
このまま何事も起こらないといいのだけど。
不安を胸にエルモは身なりを整えて、グルとグレにメイプルシロップがたっぷの、フレンチトーストの食事をつくりはじめる。
ボールに卵と牛乳、砂糖を混ぜて、フォークでさした食パンをヒタヒタにひたした。次にフライパンにバターを溶かして、パンを入れて、弱火で両面じっくり焼く。
「いいにおい」
グレは甘い香りにゴクッと喉を鳴らして、エルモを足元から見上げた。
「もうすぐ、フレンチトーストできるから待っていてね」
「やった。昼メシ、エルモちゃんのフレンチトーストだ!」
「ああ、楽しみだ。エルモ、なにか手伝うか?」
「はい、グルさんはコーヒーをいれてかださい」
「まかせろ!」と、グルはお湯を沸かしはじめた。