【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)
四十六
村でシルワとグルが話しはじめる数分前。
精霊の森の奥でグレは侵入者を見つけ、前に立ち塞がった。
「ギャオーーン!」
「ウオッ! な、なんだ? ……はあ?……子供の魔物かよ? ビビって損したぁ」
これより先は木々が生い茂り、行き止まりの場所――その俺の足もとにいきなり現れた、小さな魔物の白トラにむけて剣を抜いた。
男の剣をみたトラは牙をむく。
「グルルルルッ」
「おお、一丁前に威嚇かぁ? しっかし、弱そうな魔物だな? お前、ちかくに親はいないのか?」
「ガオ――ン!」
いまグレがいる場所は村の手前の場所。
これ以上、進ませないよう侵入者を威嚇した。しかし――グルのみためが小さいからか、侵入者は威嚇に怯えず"ニヤッ"と笑う。
(なんだよコイツ、オレの見た目が小さいからだな。クソッ"弱そうだ"と見下しやがって!)
でも、負けない。オレは村のみんな、グル、エルモちゃんを守る。
「ギャオーーン」
「ケッ、そんな威嚇きかねぇよ。ん――? もしかして、コイツが? リリアが連れて来いと言っていた白い精霊獣なのか? ……近くに黒はいないみたいだな」
ーーリリア、白い精霊獣? 黒?
どうやら、コイツはオレのことも弟のことも知っているようだ。そして――オレが嫌いなリリアの名前をいったな。
コイツはオレの心を裏切った、あの子の手先なのか?
だったら、ますます行かせない!
精霊の森の奥でグレは侵入者を見つけ、前に立ち塞がった。
「ギャオーーン!」
「ウオッ! な、なんだ? ……はあ?……子供の魔物かよ? ビビって損したぁ」
これより先は木々が生い茂り、行き止まりの場所――その俺の足もとにいきなり現れた、小さな魔物の白トラにむけて剣を抜いた。
男の剣をみたトラは牙をむく。
「グルルルルッ」
「おお、一丁前に威嚇かぁ? しっかし、弱そうな魔物だな? お前、ちかくに親はいないのか?」
「ガオ――ン!」
いまグレがいる場所は村の手前の場所。
これ以上、進ませないよう侵入者を威嚇した。しかし――グルのみためが小さいからか、侵入者は威嚇に怯えず"ニヤッ"と笑う。
(なんだよコイツ、オレの見た目が小さいからだな。クソッ"弱そうだ"と見下しやがって!)
でも、負けない。オレは村のみんな、グル、エルモちゃんを守る。
「ギャオーーン」
「ケッ、そんな威嚇きかねぇよ。ん――? もしかして、コイツが? リリアが連れて来いと言っていた白い精霊獣なのか? ……近くに黒はいないみたいだな」
ーーリリア、白い精霊獣? 黒?
どうやら、コイツはオレのことも弟のことも知っているようだ。そして――オレが嫌いなリリアの名前をいったな。
コイツはオレの心を裏切った、あの子の手先なのか?
だったら、ますます行かせない!