【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)
ここは王城――エルドラッドの婚約者リリアの寝室。リリアはシルクのベッドで、枕に八つ当たりをしていた。
「何が"エル"って呼ぶなよ。エルはエルじゃないし、最近あいつまじうっざい! あれをしろ、これをやれって、わたしに出来るはずないじゃない!」
ボフボフと枕を殴り。
「顔を合わせば文句ばかり、エルに掛けた魅了の魔法が解けたのかな? エルと一緒になれば一生楽が出来て、贅沢し放題だと思ったのに……面倒になってきた」
わたしは何もせず贅沢が出来て美味しい物や、お金さえあればいいの。国王とか王妃なんて周りに任せて、適当にやれば良いじゃない。それもこれもあいつが悪い。
悪役令嬢のあいつが全部いけないの。
いくらエルの見ていないところで、忠告してもゲームの通りに動かなかった。わたしの最大の見せ場――熱病も起こさないなんて信じられない! わたしは国のみんなに聖女様と呼ばれて崇められる、存在になるはずだったのに。
悪役令嬢め!
リリアは枕を掴みベッドの上を、ゴロンゴロン転がり何か思いつきバッと体を起こした。
「いいこと思いついちゃった!」
乙女ゲームで悪役令嬢がどうやって熱病を起こしたかも知っているし。わたしがこっそり熱病を逸らせて直せば、この国はわたしを聖女様と崇めてくれるはず。
「いい、それ良い案! わたしって、ちょーあったまいい!」
もし、何かあっても、責任はエルモに全部押し付ければ、いいだけだし。
「何が"エル"って呼ぶなよ。エルはエルじゃないし、最近あいつまじうっざい! あれをしろ、これをやれって、わたしに出来るはずないじゃない!」
ボフボフと枕を殴り。
「顔を合わせば文句ばかり、エルに掛けた魅了の魔法が解けたのかな? エルと一緒になれば一生楽が出来て、贅沢し放題だと思ったのに……面倒になってきた」
わたしは何もせず贅沢が出来て美味しい物や、お金さえあればいいの。国王とか王妃なんて周りに任せて、適当にやれば良いじゃない。それもこれもあいつが悪い。
悪役令嬢のあいつが全部いけないの。
いくらエルの見ていないところで、忠告してもゲームの通りに動かなかった。わたしの最大の見せ場――熱病も起こさないなんて信じられない! わたしは国のみんなに聖女様と呼ばれて崇められる、存在になるはずだったのに。
悪役令嬢め!
リリアは枕を掴みベッドの上を、ゴロンゴロン転がり何か思いつきバッと体を起こした。
「いいこと思いついちゃった!」
乙女ゲームで悪役令嬢がどうやって熱病を起こしたかも知っているし。わたしがこっそり熱病を逸らせて直せば、この国はわたしを聖女様と崇めてくれるはず。
「いい、それ良い案! わたしって、ちょーあったまいい!」
もし、何かあっても、責任はエルモに全部押し付ければ、いいだけだし。