【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)
いきなりグルの手が肩を持ち、エルモを振り向かせる。そのときの――エルモの表情を見たグルは眉をひそめた。
「エルモ、ごめん……エルモには知らない話ばかりだったな……」
焦るグルに。
「私は平気よ(慣れているし)私達は最近会ったばかりなのだもの、知らないのは当たり前だわ。気にしなくていいのよ」
やんわり言ったつもりのエルモ、その物言いに、ますますグルの眉間のシワは深くなる。
「気にして、気になるって、怒れよ!」
グルに強引に手を引かれて、その腕になかに、キツくエルモは抱きしめられた。
「あークソッ。初めてエルモに会った、あの日の――悲しく、寂しい瞳だ。させたくないと思っていたのに。エルモ、俺達は、お互いに知らないことばかりだ。だから、もっと話そう俺はエルモのことを知りたい、エルモも俺を知ってくれ!」
「グルさん……」
知らない私が話しかけて、楽しい雰囲気を壊したくないし、聞くのはワガママだと思っていた。聞いてもいいんだ。嬉しい……寂しい感じていたエルモの心が一瞬でポカポカに温かくなった。なんて素敵で優しい人と出会えたのだろうか。エルモは嬉しくて、その言葉に応えようと、力を込めてグルを抱きしめた。
「エルモ、ごめん……エルモには知らない話ばかりだったな……」
焦るグルに。
「私は平気よ(慣れているし)私達は最近会ったばかりなのだもの、知らないのは当たり前だわ。気にしなくていいのよ」
やんわり言ったつもりのエルモ、その物言いに、ますますグルの眉間のシワは深くなる。
「気にして、気になるって、怒れよ!」
グルに強引に手を引かれて、その腕になかに、キツくエルモは抱きしめられた。
「あークソッ。初めてエルモに会った、あの日の――悲しく、寂しい瞳だ。させたくないと思っていたのに。エルモ、俺達は、お互いに知らないことばかりだ。だから、もっと話そう俺はエルモのことを知りたい、エルモも俺を知ってくれ!」
「グルさん……」
知らない私が話しかけて、楽しい雰囲気を壊したくないし、聞くのはワガママだと思っていた。聞いてもいいんだ。嬉しい……寂しい感じていたエルモの心が一瞬でポカポカに温かくなった。なんて素敵で優しい人と出会えたのだろうか。エルモは嬉しくて、その言葉に応えようと、力を込めてグルを抱きしめた。