【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)
 朝食も終わり、バイトにいく準備を終えたエルモは玄関で、キッチンで後片付けグルに声をかける。

「グルさん、いってきます」
「おう、いってらっしゃい。終わったらカードに連絡してくれ」

「はーい!」

 グルに貰ったペンダントをつけて、エルモは元気よく村を後にした。

(おそろいのペンダント嬉しい。私もお給料が入ったら、グルさんに何かプレゼントしたいな)







 忙しいお昼時。次々と卵たっぷりサンドイッチ、コロッケパン、カツサンドが飛ぶように売れる。エルモは忙しいお昼の時間を迎えていた。

「エルモちゃん、そのパンを並べ終えたら。次、レジに入って」

「はーい!」

 いつもは常連さんばかりがくる街のパン屋。リンリンとドアベルが鳴り、はじめてのお客が三人ほど店に訪れる。店の中にいたお客とおじさんとおばさんは、その訪れた客に驚いていた。

「いらっしゃいませ」

 彼らはパン屋に来たのに、パンには目もくれず店の中を見回して、誰かを探しているよみたい。その中の一人の男性が声を上げると、次々周りを気にせず話しだす。
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