ー急ー世主
「俺は心配だ。
柚阿間に何かあって、家族の人を悲しませたくない」
心…配?
「何で私の心配なんかすんのよ……。
私の家族を悲しませたくないって……。私達、ただのクラスメイトじゃない!!!」
「そう。俺と柚阿間はクラスメイトだから、だよ」
「なら他のクラスメイトでも」
「柚阿間しか頭に浮かばなかった」
「…何で」
「あーもう。
疑問は後で全部答えてやるから。
今は逃げよう!!」
「…逃げようって……。どこに?」
「………後で答えるって」
今の返事は…。
「考えてなかったんだ!!」
「どうにかなるだろう!」
「どうにかって!!!」
「分かった!! 今から考えるよ……」
本当……何なのよ……。
「私の実家に行こう…。まだあそこまでゾンビは来てないみたいだし」
「俺と……逃げるのか?」
「……逃げるしかないでしょ?
ゾンビにやられないでよ……」
「やられるかよ!
俺が柚阿間を守るためにここに来たんだから」